2010年03月01日

今日の問題 「ウルトラファイト」

犬   :リディア先生! リディア先生っ!
リディア:あら負犬山くん。今度の29問目はどうだったのかしら?
犬   :さすがに3回繰り返すほど馬鹿じゃありません! 調味料は英語で何と言うか、という問題でしたが、念を入れて宿題にして、ちゃんと正解できました!
リディア:おめでとう! 1つ壁を超えて、大きく成長したわね!
犬   :そこまで誉めて頂くような事ではなさ過ぎて悲しくなりますけどね。
リディア:29問目というだけで記憶に残ってしまうのも悲しいわね。…そして、ホッとして迎えた30問目を落としてしまったのだからなおさら。
犬   :正解しましたよ!
リディア:なあんだ、あなたらしくないわね。
犬   :酷いなあ。シルバープロのくせにそんなお馬鹿さんだったら、全国のアンサーさんに顔向けできませんよ。
リディア:それもそうね。…それで、今は何問目まで進んでいるの?
犬   :50問を超えましたよ。
リディア:ふーん。…あの2問でミスをしていなければ、今頃はトレーニングマイスターになっていたのだと思うと……。
犬   :大袈裟に悲しそうな顔をして心を抉るのはやめて下さい!
リディア:…まるで、我が事のように悔しいわ……。
犬   :急に教え子思いの優しい先生ぶらないで下さい!
リディア:さて、冗談はこのくらいにして、今日のクイズをお願いね。
犬   :冗談って言い切った……。では、冗談みたいなクイズをどうぞ。

  TBS『ウルトラファイト』で使われたサブタイトル。
   地獄・極楽キック攻め! おいらは怪獣大将だ!
   見た!アボラスの恐い顔 恐れていたバルタン星人の動物園作戦
   それはバルタンの罠だ! キングジョオ神戸で乱暴
   パンダを返して!    テレスドンに墓場はない!
   怪獣サインはV     ブルトンが不気味だ

リディア:これは…、クイズと呼べるものかしら……。
犬   :いかなるご批判も甘んじて受ける覚悟です……。
リディア:まず『ウルトラファイト』の説明をすべきかしら。
犬   :1960年代後半に、円谷プロから『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』と、ほぼ立て続けに3作が放送されましたが、セブンが終わるとウルトラシリーズは一区切りとなりました。
リディア:次の『帰ってきたウルトラマン』までには2年以上の間が空いているわね。
犬   :その間にも他の特撮作品が放送されていたのですが、ウルトラシリーズには特別な人気があったようで、こちらの新作を望む声が多く聞かれたそうです。
リディア:でも、当時放送されていた作品と並行して作るには、予算も人手も足りなかったらしいのね。Wikiにある「予算ゼロで作れる企画を」という話が、どこまで本当か知れないけれども、実際に放送された『ウルトラファイト』を見ると、本当の事だと思いもするわね。
犬   :1回の放送はタイトルも含め5分間。ウルトラマンやウルトラセブンと、怪獣との戦闘シーンだけを再編集し、そこにTBSでスポーツ実況を担当していらした山田二郎アナウンサーによる名実況を重ねるというものでした。
リディア:…実況するという発想が凄いわよね。
犬   :今日まで語り継がれているのは、その実況あっての事だと思います。しゃべりどころが絶妙なのはもちろん、「バルタンが血相変えて追っていきます」なんて文句はどこから出てきたのか伺いたいくらいです。
リディア:…血相………。
犬   :まあ、当時に実況がどれだけ好評を得たのかは怪しいところですが、放送は大人気を博したようです。あっと言う間にネタがなくなってしまうくらいに。
リディア:確か『ウルトラマン』が39話、『ウルトラセブン』は49話だったかしら。楽に1年以上は繋げたように思うけれど、そうでもなかったみたいね。
犬   :そこで新規撮り下ろしを始める事になりました。有り体に言って、着ぐるみ野外ランブルですね。
リディア:なんか、一気にチープな画になりそうだけれど…。
犬   :なりそう、どころじゃありませんでしたよ。『バイオハザード』を遊んでいたら突然シンプル2000シリーズになった感じです。
リディア:……直感できそうなのが悔しいわ…。
犬   :最初こそ、野原に適当な溝がえぐれてる場所へセブンとエレキングとを押し込んで『大峡谷の死闘!』とか題してましたけど、すぐに背景と怪獣達との大きさは無視されるようになりました。
リディア:………。
犬   :さすがに街中へは繰り出しませんでしたが、その辺に落ちてた棒でチャンバラとか始めちゃうと、もう等身大である事を取り繕いようがありませんし。
リディア:もう、どうコメントしていいのかわからなくなってきたから、解説始めてもいい?
犬   :はい。…まあ、『ウルトラファイト』のサブタイトルには、アレなものが多いよ、というのが、今回の問題を作ったきっかけです。
リディア:……色々あるわねえ。『死ね!ドドンゴ』ってなんて直球なの…。
犬   :リストを見るまでもなく思い出せるものとして『もう駄目だザンボラー』『くんずほぐれつ』『やらずのウー』『座頭は俺だ!』『キーラの目が問題だ』『怪獣死体置場』などなど…。
リディア:ごめん、全然内容の見当がつかないわ…。
犬   :僕も1度は見てるはずなんですが思い出せません…。
リディア:というか、選択肢の中にハズレはあるの? 全部同じに見えるのだけれど。
犬   :ええ。…いちおう、ハズレ用にそれっぽいサブタイトルを、他のシリーズから探してみましたら、探すまでもなくぞろぞろと…。
リディア:別に『ウルトラファイト』に限らなくてもよかったのではないの?
犬   :ただ、アレなタイトルが増えるのは『ウルトラマンA』以降なんですよ。
リディア:エースというと、『帰ってきたウルトラマン』の次だったわね。
犬   :『ウルトラQ』以来、風刺や批判の色も見せていたウルトラシリーズが、エースの序盤数話の後、子供向けのヒーローものとして路線を固めた事と関係あるかも知れません。
リディア:サブタイトルはちょっとアレなくらいの方が、子供達を惹きつけ易いという事かしら。あなたの実体験から判断すると、どう?
犬   :僕、ある程度大人になってから見たのがほとんどなんですよ…。オンタイムで見たのは『ウルトラマン80』だけですね。
リディア:エースの後、『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンレオ』と続いて、少し空いてから『ザ・ウルトラマン』そしてエイティの順だったかしら。
犬   :はい。…で、正直なところ、サブタイトルなんてほとんど意識しないで見てましたね。
リディア:スタッフの意図も空振りに終わったのね…。
犬   :後になって、サブタイトルもしっかり見ていた方が書いたものを見ましたけど…、80、つまり昭和55年の後は、テレビシリーズは平成ウルトラシリーズまでありませんでしたよね?
リディア:ええと…、うん、そうなのね。
犬   :10数年にわたって、もう新作は作られないのかと思って過ごしたその方は、輝かしいウルトラシリーズ最後のサブタイトルが『あっ!キリンもゾウも氷になった!』だと思うと哀しくてやりきれない、と書いてました。
リディア:…心中お察しするわ…。
犬   :ちなみにこれはマジックアカデミー5の頃に、サブタイトルを問う順番当てで見ましたので、まだ出題されるかも知れません。覚えておきましょう。哀しくてやりきれないと思いますが。
リディア:…心中お察しするわ…。
犬   :さて、…では、その『80』も含めた、『ファイト』以外の作品で使われたサブタイトルから見ていきましょうか。
リディア:ええと…、ごめん、私リストから探すのも辛いわ…。
犬   :ごもっともです…。それでは、選択肢の順にいくと、まずは『おいらは怪獣大将だ!』は、『レオ』の第35話ですね。登場したのはわんぱく怪獣タイショー。
リディア:どんな怪獣なのよ!?
犬   :続いては『恐れていたバルタン星人の
リディア:説明してよ!
犬   :僕もまったく覚えてませんから悪しからず。
リディア:クイズにしないでよ!
犬   :で、『恐れていたバルタン星人の動物園作戦』は、『80』の第37話です。
リディア:うーん、バルタン星人が動物園にきた子供達を攫うとか、そんな話?
犬   :ええと、宇宙の優等種であるバルタン星人が、下等宇宙人を収集して動物園を作ろうとしている、という話でした。
リディア:……作戦ではなくて計画だと思うわ…。
犬   :バルタン星に住めなくなって、地球を植民地にしようとして、初代ウルトラマンに宇宙船ごと2億人いっぺんに倒されて滅びかけたのに、動物園を作ろうとするまでの復興を遂げるとは、さすが優等種ですね。
リディア:それより、地球人はその作戦を恐れていたのね。兆しらしいものが見えていたのね…。
犬   :なお『80』では第45話にもバルタン星人が登場しています。サブタイトルは『バルタン星人の限りなきチャレンジ魂』でした。動物園を作ろうとするまでの復興を遂げる原動力となったチャレンジ魂を、世界的不況に喘ぐ地球人も見習うべきでしょうか。
リディア:どんな話だったの?
犬   :うーん……。
リディア:覚えていないから選択肢に入れなかったのね!?
犬   :青空の下、バルタン星人6代目が、一人でどこかの土手の上を走っていく姿は覚えてますが…。
リディア:マラソン大会か何か?
犬   :次は『パンダを返して!』ですね。
リディア:どんな話なのよおっ!!
犬   :先生が壊れそうだ! 恐れていたリディア先生の精神崩壊!
リディア:私の理性を返して!
犬   :これは『ウルトラマンA』の第40話でした。登場したのは宇宙超人スチール星人。
リディア:いかにも、何でも盗んでいきそうな名前ね。
犬   :でも宇宙規模で超人なんですけどね。きっとバルタン星人の動物園作戦に協力していたのでしょう。
リディア:時系列とか考えてボケてよ…。
犬   :時系列と言えば、『ウルトラマン』に、ジャミラって出てきますよね。
リディア:…たしか、水に弱い事で有名なあれ?
犬   :はい。元はソ連の宇宙飛行士でしたが、ロケットのトラブルで外宇宙に迷い出てしまって、環境が過酷な星に不時着してしまいました。
リディア:それで怪獣化してしまって、地球に戻って大暴れするのよね。
犬   :ウルトラマンに倒された後、彼の墓碑が建てられるんですが、そこに刻まれた享年が、1990年代前半なんです。
リディア:へえー。
犬   :でも、『帰ってきたウルトラマン』では、ある少年の略歴を、昭和40何年生まれとしてるんですよね。
リディア:……昔に返ってきたウルトラマン……。
犬   :さて、ハズレの最後は『怪獣サインはV』です。
リディア:なんだかバレーボールの予感がするわ…。
犬   :これは『ウルトラマンタロウ』の第50話。登場したのは、球好き怪獣ガラキング。
リディア:それって、2代目3代目と出てきて、サッカーとか水球とかに挑戦したりしてない?
犬   :ガチャピンの向こうを張るのもいいかも知れませんね。
リディア:無理よ。相手はエベレストに登っちゃったのよ?
犬   :…ワールドカップ優勝でも狙いますか。
リディア:そもそも、どうして怪獣がバレーボールを…。
犬   :スタッフに熱心な人がいた可能性があります。ウルトラ6兄弟を相手に互角以上の力を見せた、宇宙の帝王テンペラー星人というのがいるんですが、兄弟6人が一斉に不意打ちをかけるために、バレーボールの中に潜んで女子選手にスパイクしてもらうという、ウルトラボール作戦というのがありましたから。
リディア:ごめん、理屈がわからない…。
犬   :『ウルトラマンタロウ』には、もちつき怪獣モチロンというのも出てきましたね。
リディア:もちつきをさせたら,宇宙で右に出る怪獣はいないのね,きっと…。
犬   :プロの流儀を感じますね。
リディア:…それで、残ったものはすべて正解なのね。…ちっとも区別がつかないけれど…。
犬   :『地獄・極楽キック攻め!』は第103話。
リディア:きっと5分間ずっと蹴り続けているお話ね?
犬   :『見た!アボラスの恐い顔』は第18話。
リディア:宇宙家政婦が事件を解決するのだわ、たぶん。
犬   :『それはバルタンの罠だ!』は第84話。
リディア:ジャーンジャーンジャーン!
犬   :……『キングジョオ神戸で乱暴』は第50話。
リディア:アンヌ隊員が暗闇でバイオレンスな事に!
犬   :いや暴行じゃありませんから…。『ウルトラセブン』では、キングジョーはセブンを圧倒して、最後には地球防衛軍が開発した爆弾で破壊されるんですが、『ファイト』ではセブンとの戦闘シーンしか使えないじゃないですか。
リディア:それじゃ、もしかしてセブンが負けっ放しで終わっちゃったとか?
犬   :それに近い結末でしたね。セブンがコテンパンにされてから、爆弾を打ち込まれた後のカットだけを流して「あっ、自爆してしまいました!」と実況が入って。
リディア:神戸に何をしにきた事になってるのよ…。
犬   :だから、乱暴しにきたんじゃないんですか。
リディア:………。
犬   :『テレスドンに墓場はない!』は第76話。
リディア:無縁仏なのね…。
犬   :最後『ブルトンが不気味だ』は第16話ですね。
リディア:確かにシュルレアリズム小説は不気味よね。
犬   :そっちのブルトンじゃなくて…。ま、正解はこんなところです。
リディア:ねえ、この際だから訊いていいかしら?
犬   :何でしょう?
リディア:ウルトラマンって、何て名前なの? 他の兄弟は、セブンとかタロウとかあるでしょう?
犬   :帰ってきたウルトラマンは、ジャックですよ。
リディア:そうなの。…それで、ウルトラマンは?
犬   :さあ。どうやら公式に名無しみたいですよ。
リディア:えええ?
犬   :平成シリーズでは、若いウルトラ戦士から、ハヤタさんって呼ばれてたそうですが。
リディア:…本格的に名無しなのね…。
犬   :もともと「ウルトラマン」は、地球人がつけた通り名ですからね。セブンだって、いつの間にか名前になっちゃいましたけど、セブンに変身するモロボシ・ダンが、ウルトラ警備隊7番目の隊員だからついた通り名ですし。
リディア:正体バレてるって事じゃない…。



posted by 負犬山禎之丞 at 20:51| Comment(0) | 朦朧堂、衒学の間 | 更新情報をチェックする
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