2009年04月24日

今日の解説 「頭字語」

犬   :リディア先生! リディア先生っ!
リディア:あら負犬山くん。魔導士昇格おめでとう。
犬   :ありがとうございます! 魔法石の半分以上は、テストで稼ぎましたけどね。
リディア:そして、予習だけは進んでいるから、たまにトーナメントで決勝に進むと、文系の難度HARDを選んで自滅しているそうじゃない?
犬   :うっかりすると、核兵器並みにみんな駄目になりますね、あれ。
リディア:今のところトーナメントは32戦5勝ね。
犬   :もともと一流だとは思っていませんが、これじゃ二流とも名乗れませんね…。だいいち、まだドラゴンで勝ってませんし…。
リディア:まあ、努力なさい。
犬   :はい。…それはそれとして、クイズを作った時に、いろいろ調べていて知ったんですけど、 ネ申 とか ネ貞 とかの遊び文字を、俗にクサチュー文字って呼ぶそうですね。
リディア:…後者の例は初めて見たわ…。たしか、腐れ厨房さんがまとめを行った事から始まった呼び方よね。
犬   :ク貝大ヽ山ネ貞之了フヒ一。
リディア:どうやって分解したら、あなたの名前がそうなるのよ。
犬   :サ早弓前刀岡リさんの
リディア:無難に、草弓剪剛、でいいではないの。
犬   :地デジ対応促進CMが割と好きだったんですけどねえ…。機器を指差し確認しながら、チューナーよし、テレビよし、俺つよし、って。
リディア:最後は、裸でよし、で締めるわけね。
犬   :うわあ、僕もそんな事までは考えては…。
リディア:でも、1つの文字を分解する手法は、最近になって見られるようになった事だけれど、その逆は、日本では古くから行われていたわよね。
犬   :…何事もなかったように話を戻しましたね…。それは例えば、久米という苗字もあるし、縦に並べて粂と1文字にした苗字もある、とかですね。
リディア:崎、の異体字に嵜というのがあるように、分解して並べ替えたものもあるわね。
犬   :文字遊びは昔から行われていた事ですからね。万葉時代の山上復有山とか。
リディア:山の字の上に、また山の字がある、だから、出、と読ますのよね。
犬   :こういった例が、歴史の隅に埋もれずに現在まで残ってきたなら、クサチューも後々まで引き継がれていくかも知れません。
リディア:ただの文字遊びに留まらず、ある程度は有用でもあるからね。
犬   :三国志検定の時に、僕がしきりに、かな書きが混じるのが嫌だと言いましたけど、ああいった事が、それなりに避けられるかも知れませんね。
リディア:少し違和感は残ってしまうでしょうけれどね。
犬   :やっぱり、普通の文として読んできて、突然クサチューが混じったら面食らいますよね。…だから、僕が三国志とかの記事を書くとしたら、徹頭徹尾クサチューとギャル文字とだけで書こうと思ってます。
リディア:数値文字参照を使えばいいじゃないの…。草彅とか
犬   :では、そろそろ前回の解説を始めます。

  Acquired Immune Deficiency Syndrome→AIDS のように、複数の単語からなる
  言葉の中から、頭文字だけを抜き出して並べたものが、単語のように発音されて
  できた新語を何という?

   1:アクロニム    2:パングラム
   3:マラプロピズム  4:バクロニム

リディア:勘のいい人なら、形が特に似ているものが2つあるって気づいたかしら。
犬   :じゃあ、他の2つを先に説明しましょうか。
リディア:そうすると、まずはパングラムね? これは、ある言語で使われる文字の、すべてが1回以上使われている文の事なの。
犬   :例えば『いろは歌』などですね。
リディア:欧文では、例えば英語で、26文字だけで文章を作るのはかなり難しいから、ある文字は1回だけしか使ってはいけない、という決まりはないの。もちろん、ある程度短い文章でなければ駄目だけれどね。
犬   :逆に、1回ずつだけで文章にしたものは「完全パングラム」と呼ばれます。
リディア:次はマラプロピズム。これは、コメディなんかで繋ぎによく使われるわね。
犬   :言い間違え、の事ですね。大人しくしていれば猪木だけは助けてやる、のような。
リディア:…いろいろな意味で、例としてふさわしくないわね…。
犬   :さて残る2つの中うち…、ズバリ、正解はアクロニムです。
リディア:前回、例にあげたAIDSは、aidの複数形や三単現の形と、綴りも発音も同じになるものよね。
犬   :同様の例には、Beginner's All-purpose Symbolic Instruction Code →Basic というものなどもあります。
リディア:これらのように、既存の言葉と同じになるものはもちろん、そうでなくても、単語っぽく発音できる新略語は、すべてアクロニムに当たるの。
犬   :例えば、light amplification by stimulated emission of radiation →laser などですね。今や略語ではなく、れっきとした単語として扱われていますね。
リディア:一方、いかにも略語然とした読み方しかしないもの、まあ例えば、あちこちの放送局名とかなんかは、イニシャリズムと言うわ。
犬   :世界保健機関、は、頭文字を並べて呼ぶのが一般的で、かつ既存の単語と同じ形にもなりますが、同じように発音する事はないので、これはイニシャリズムの1つになります。
リディア:アクロニムにしても、イニシャリズムにしても、日本語では余り見られないわね。
犬   :欧文の場合、「a」という文字は実際に言葉の中に入ると、アともエイとも、オとも発音されるわけで、どうにかして単語っぽく発音する事に都合がいいんでしょうね。かたや日本語のかな文字は、字形と字音とがほぼ1対1で決まってますから、その辺の自由度が低くなりますよね。
リディア:そんな中での貴重なサンプルとしては、あかい、まるい、おおきい、うまい →あまおう、があげられるかしら。
犬   :元が1つの連語とは言えませんけど、まあアクロニムですよね。
リディア:さて最後は、バクロニムだけど…。
犬   :この例は、wikiを見ていただく他、僕には思い当たりませんね…。
リディア:アクロニムやイニシャリズムに、もともとなかった意味が付与されたり、本義とは違う意味が当てられたりする事を指すのね。
犬   :…こんなところでいいでしょうか。
リディア:それで、今日のクイズはあるのかしら?
犬   :ええ。…ただ、当初、立ち読みの最中に目についた言葉があって、それを使おうと思ってたんですが、もともとうろ覚えで帰ってきた上に、ネットで確かめようとしたらwikiにもないという事態で…。
リディア:うわあ、今時珍しいわね。
犬   :よって、まったく別のテーマから、にわか仕込みで作った問題なんで、面白くないかも知れませんがなにとぞ。
リディア:…また多答積み重ねタイプね。

  日本で作られた、麻雀の役、またはルール。

   振りテン    小四喜
   七対子     大車輪
   河底撈魚    金鶏独立
   二盃口     三連刻
   海底摸月    パオ(責任払い)

犬   :今ではローカル役とされるものがいくつか混じっていますけど、その中にも、日本起源ではないものもあるんですよ。
リディア:ではみなさん、どうせ負犬山くんのクイズだから、頑張らないで適当にね?
犬   :………。


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posted by 負犬山禎之丞 at 22:11| Comment(0) | 朦朧堂、衒学の間 | 更新情報をチェックする
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